【未経験でも年収UP】施工管理がヤバいのは本当？ヤバいと言われる3つの理由や施工管理のメリット・デメリット

「未経験でも年収が高い職業って何？」「高卒でも高い年収を狙える職業は？」と悩んでいませんか？せっかく転職するのであれば、年収をアップさせたいのは当然ですよね。

実は未経験でも年収が高い職業はたくさんあります。

「施工管理」もその一つ。そこで本記事では未経験でも高収入を狙える施工管理について詳しく解説します。

施工管理とは

施工管理とは、建設工事が計画通りに進むよう管理する仕事です。工事の進行状況や予算、安全面の管理と、工事に関係するすべての業務の管理を担います。

現場で働くさまざまな人と連携を取りながら司令塔として働く施工管理は、建設工事に欠かせない存在なのです。

施工管理の仕事

施工管理の主な仕事は、以下の4つです。

1. 工程管理：工期通りに工事を進めるため、進捗状況を把握しスケジュールを管理する
2. 品質管理：完成品が仕様書や法律で定められた基準を満たすように品質を管理する
3. 安全管理：工事関係者が事故なく作業できるよう安全を管理する
4. 原価管理：予算内で工事を完了できるよう人件費や材料費などの経費を計算しコストを管理する

上記の4つは施工管理の「4大管理業務」と呼ばれ、建設プロジェクトを効率よく進めるために不可欠な業務です。

現場作業に加え、オフィスでの事務作業や役所への手続き、業者への対応なども施工管理の仕事に含まれます。

施工管理が「ヤバい」と言われる3つの理由

施工管理について調べてみると「施工管理はヤバい」と目にすることがあるかもしれません。

しかし、なぜそう言われてしまうのか、具体的な理由を知らない方も多いのではないでしょうか。

ここでは施工管理が「ヤバい」と言われる理由を3つ紹介します。

労働時間が長くなりやすい

施工管理が「ヤバい」と言われる1つ目の理由は、労働時間が長くなりやすいからです。

国土交通省の調査によると、建設業の年間総実労働時間は他の産業と比べ「約340時間以上」長い事が明らかになっています。（※）

現場では天候などの影響でスケジュールの遅れが生じやすく、その遅れを取り戻すために労働時間を延長することが珍しくありません。特に、所長や主任といった現場の責任者は負担が大きくなりがちです。


また、建設業界は納期に厳しく、納期前には残業が増える傾向があります。現場作業が終わったあとも書類作成や打ち合わせをこなす必要があり、労働時間はさらに長引きます。

長時間労働になりやすい職種であるため、施工管理はヤバいと言われることが多いのです。

※参照：国土交通省

休日・有給が取りにくい

施工管理が「ヤバい」と言われる2つ目の理由は、休日や有給が取りにくいからです。

実際、技術者の約4割が、4週4日以下で働いている状況です。（※1）

休日が取りづらい環境では、有給休暇はさらに取得しにくいでしょう。実際に、有給休暇の平均取得日数は9.8日と、付与される日数の半分しか消化されていません。（※2）


2024年の36協定適用により改善の動きはあるものの、現実的にはまだ十分なプライベート時間を確保するのが難しい状況です。

休みを取りにくい環境が、施工管理はヤバいと言われる要因の一つとなっています。

※1参照：国土交通省
※2参照：厚生労働省

人間関係が大変

施工管理が「ヤバい」と言われる3つ目の理由は、人間関係が大変なためです。

施工管理者は現場の指揮者をつとめる立場で、年上の職人に対して指示を出すことが多々あります。職人たちは豊富な経験を持っているため、年下の施工管理者の指示に素直に従わない場合もあります。


さらに、忙しい現場では上司も余裕がないことが多く、相談に乗る時間がなかったり、反対に強いプレッシャーをかけられることもあります。

こうした社内外の人間関係の難しさが、施工管理の仕事がヤバいと言われる原因と考えられます。

施工管理のメリット

施工管理は「ヤバい」と思われる大変な仕事ではありますが、施工管理の仕事をするメリットも当然あります。

ここからは施工管理のメリットをみていきましょう。

未経験でも高収入を目指せる

施工管理のメリット1つ目は、未経験でも高収入を目指せることです。

厚生労働省によると施工管理の一種である「建築施工管理技術者」の

年収は632.8万円です。（※1）

国税庁によると日本の平均年収は461万円ですので、約170万円も高くなっています。（※2）

施工管理の仕事に就くためには、特別な学歴や資格は必要ありません。

中には高卒の人財を積極的に採用している企業もあります。

さらに、資格を取得すれば、給料を大きく上げることも可能です。

頑張り次第で未経験でも高い年収を狙える点は、施工管理の大きな魅力です。

※1参照：厚生労働省
※2参照：国税庁

転職しやすい

施工管理のメリット2つ目は転職がしやすいことです。

慢性的な人手不足に悩む建設業では、特に若い人は重宝されます。

国土交通省の調査から、建設業に就く約34％以上が55歳以上である一方、29歳以下はわずか約11％に過ぎないことがわかっています。（※）

このような状況から若い人材は希少な存在とされ、未経験でも転職しやすく、有利な条件で就職活動が進められるでしょう。

※参照：国土交通省

AIに代替されにくい

施工管理のメリット3つ目は、AIに代替されにくいことです。

施工管理は現場での判断力や人とのコミュニケーションが必要とされる部分が多いためです。

例えば、次のような業務はAIでは対応が難しいでしょう。

• 状況を把握して作業員へ適切に指示をする
• 施工前に近隣住民に対して説明をおこなう

これらはコミュニケーションが必要な業務です。

人間がやらなければならず、AIでは対応しきれません。

施工管理の仕事は将来的にも残り続けると考えられ、長期的に働くことが可能です。

施工管理のデメリット

施工管理は未経験でも高い年収を狙え、AIが発達しても仕事がなくなる心配が少ないため、やりがいを感じながら長期的に働くことができます。

しかし、その一方でデメリットも存在します。ここでは施工管理のデメリットについて解説します。

体力的にきつい

施工管理のデメリットは、体力的にキツイことです。

施工管理は現場に出て監督や作業員と打合せをすることもあります。
作業状況チェックのため歩き回る現場もあるので、夏の暑さや冬の寒さの中では体力を消耗するでしょう。

現場作業が終わったら業務終了ではありません。オフィスに戻って書類の作成を行わなければならず、十分な休息を取るのは難しいでしょう。

体力を使うだけでなく、休息時間も限られることが、施工管理のデメリットです。

マネジメントスキルが必要

マネジメントスキルが必要である点も、施工管理の大変なところです。

仕事上、職人や業者など、さまざまな人と関わる必要があります。加えて、彼らの年齢層・性格もバラバラです。

異なる世代や価値観を持つ人たちと連携を取りながら、工事を進める能力が施工管理者には求められます。


また、トラブルも頻繁に発生するため、臨機応変に対応する力も必要です。マネジメントが苦手な人にとっては、施工管理の仕事はストレスを感じやすいかもしれません。

転勤や出張・単身赴任が多い

施工管理の仕事場所は、工事現場によって変わります。

特に大手ゼネコンでは、日本にとどまらず海外の工事も担当しているため、転勤や出張・単身赴任が避けられないことが多いです。

就業場所が変わるたびに、業者や職人との人間関係を一から築き直す必要もあり、精神的に負担を感じる人も少なくありません。結婚している人であれば、家族にも影響が出てくるでしょう。

転勤や出張が嫌だという方は、地域密着型の企業を検討するなど、就職先選びには注意が必要です。

施工管理に向いている人の特徴

メリット・デメリットを踏まえたうえで、施工管理にはどのような人が施工管理に向いているのでしょう。ここでは施工管理に向いている人の特徴を3つ解説します。

人と関わることが苦にならない人

人と関わることが苦にならない人は、施工管理の仕事に向いています。

なぜなら施工管理は、クライアントや職人などさまざまな関係者と協力しながら工事を進める職種だからです。

もしコミュニケーションがうまく取れない場合、双方の認識にズレが生じ、トラブルが発生する可能性があります。業務上のやりとりをスムーズに行える人が望ましいです。


ただし、会話が得意でなくても、報告・連絡・相談を心がける、自分から挨拶をする、敬意を払って話すなど、基本的なマナーを守れる人は施工管理として十分に活躍できます。

体力と精神力に自信がある人

体力と精神力に自信がある人は、施工管理に向いています。

施工管理の仕事は打ち合わせや状況確認、安全管理、そしてデスクワークなど多岐にわたります。

勤務時間は長くなりがちで、時には残業や休日出勤が求められることもあるでしょう。長時間労働に耐えられる体力が不可欠です。

タフな精神力も求められます。職人の中には理不尽な要求やキツい言葉を投げかけてくる人もいます。工事全体の責任も背負わなければなりません。重圧に耐えられる強靭な精神力が求められます。

マネジメント能力が高い人

マネジメント能力が高い人も、施工管理に適任です。

作業員や関係業者をまとめ、工事を円滑に進めるためには、優先順位を明確にし、適切な人材に、的確な指示を出す必要があるからです。

品質、安全性、工程、コストのバランスを保ちながら、工期内にプロジェクトを完了させるマネジメント力が、施工管理者には欠かせません。

まとめ

施工管理は未経験でも高収入を目指せる職種です。幅広いスキルが身につき、転職しやすい点も魅力でしょう。

施工管理で得られる高いコミュニケーションスキル・マネジメント力があれば、AIに取って代わられる心配もありません。

未経験から高収入を狙いたいのであればあれば、施工管理を検討してみてはいかがでしょうか。