不動産営業は稼げるイメージがあり、魅力に感じる方も多いでしょう。しかし一方で「不動産営業はやめとけ」という声もよく耳にするため、不安を感じることもあるかもしれません。そこで今回は、なぜ「不動産営業はやめとけ」と言われるか、その理由を解説します。30代未経験からでも年収アップを狙うコツも紹介しますので、不動産営業が気になる方は要チェックです。
目次
不動産営業とは
不動産営業とは、不動産を商品として営業活動をおこなう職種です。
不動産にはマンションや戸建てだけでなく、土地も含まれます。不動産の購入や売却・賃貸を検討している顧客に提案をおこない、契約を成立させるのが主な役割です。
なお、不動産の営業と一口に言っても、扱う不動産の種類により仕事内容は異なります。ここでは最も多くの人が働いている種類を紹介します。
- 賃貸仲介営業:物件を貸したい人(貸主)と物件を借りたい人(貸主)の賃貸取引を仲介する業務。入居希望者に物件を紹介し、内見に同行し、契約の手続きを進めます。
- 売買仲介:不動産の売り手と買い手の間に立ち、物件の売買を仲介する業務。個人や企業が保有する物件を見つけることから始まり、契約に至るまでの業務を仲介します。
- 不動産販売:自社の保有する土地やマンションを購入希望者に対して販売する業務。不動産を買いたい人を積極的に探し、契約を進めます。
主な勤務先は、不動産・住宅会社や建設会社、住宅メーカーです。
不動産営業の平均年収
厚生労働省の職業情報提供サイトによると、不動産営業の平均年収は「579.5万円」です。(※1)
日本の平均年収は461万円であることを考えると、約120万円も高いことがわかります。
ただし、上記の年収はあくまでも平均であり、平均以下の収入の人もいるのも事実です。
しかし、中には「1,000万円以上」稼ぐ人もいます。年収1,000万円を超える職業は多くないため、不動産営業は高収入を目指せる可能性が高い職業と言えるでしょう。
※参照:厚生労働省
不動産営業はやめとけと言われる3つの理由
不動産営業について調べていると「不動産営業はやめとけ」と目にすることが多いかもしれません。では一体なぜ、「不動産営業はやめておくべき」なのでしょう。その理由を3つ紹介します。
ノルマがキツい
不動産営業はやめとけと言われる1つ目の理由は、ノルマがキツいからです。
一般的に不動産営業では毎月高いノルマが設定されます。しかし、不動産は高額な商品です。
他の業界と比べても、契約を取るのは簡単ではありません。ノルマを達成できないと上司からプレッシャーをかけられることもあります。
成績がふるわない期間が続くと、精神的な負担も大きくなり、仕事がきついと感じることが多いでしょう。
労働時間が長く休日も少なめ
不動産営業はやめとけと言われる2つ目の理由は、長時間労働で休日が少ないからです。
不動産の営業はお客様のスケジュールに合わせて動く必要があります。多くの顧客は平日に働いているため、物件の見学は土日祝や平日の夜に集中します。このような背景から労働時間は長くなりがちなのです。
給与体系も影響しています。多くの不動産会社がインセンティブ(歩合給)を採用しており、成約件数や売上が収入に直結します。
過程よりも「結果」が重視されやすく、休みを犠牲にして働く人も少なくありません。
クレーム対応に追われる
不動産営業はやめとけと言われる3つ目の理由は、クレーム対応に追われるからです。
不動産取引は高額な商品であるため、少しの問題でも大きなトラブルに発展することがあります。
- 上の階の住人がうるさい
- 部屋のエアコンがつかない
- 水漏れが発生している
- ゴミ出しのルールを守らない住人がいる
- 退去時の敷金を返してもらいたい
上記のようなクレームは頻繁にあり、中には営業担当の手に負えないようなものや、理不尽な要求も珍しくありません。
クレーム対応を苦痛に感じ、最終的に心が折れてしまう人も少なくないことから、不動産営業はやめとけと言われています。
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不動産営業のメリット
「不動産営業はやめとけ」と言われるほど大変な部分もある一方で、メリットも当然あります。
不動産営業のメリットは、以下のとおりです。
- 未経験や特別な学歴がなくとも働ける
- 頑張り次第で年収を増やすことができる
- 年齢に関係なく出世できる
- 幅広いスキルを身につけられる
- 達成感が大きい
不動産の営業をするためには、特別な学歴や資格は必要ありません。未経験でも働けます。
頑張り次第で収入を増やすことも可能です。不動産業界は年功序列ではなく、完全な実力主義の世界です。売上に貢献すればするほど年収は高くなりますし、何歳でも出世もできます。
不動産営業を経験すると「雑談力」や「ヒアリング力」、「商談力」、「クレーム対応力」など、幅広いスキルを身につけられます。これらは不動産業界にとどまらず、どの業界でも通用するスキルです。不動産業界から異業種に転職を考えた場合でも、転職もしやすくなるでしょう。
1件あたりの金額も高いため、契約が決まると大きな達成感も味わえます。
不動産営業で高収入を実現するコツ
業界的に高い年収を得やすい不動産営業ですが、みんなが高収入を得ているわけではありません。ここからは未経験でも高収入を実現するためのコツを紹介していきます。
インセンティブを採用している会社に入る
インセンティブとは、成績や売上に応じて報酬が支払われる給与体系で、「歩合」とも呼ばれます。
不動産業界はインセンティブを採用している会社が多く、努力次第で収入を上げることが可能です。30代で年収1,000万円も夢ではないでしょう。
ただし、インセンティブの内容は会社ごとに異なる点には注意が必要です。安定重視であれば給与の変動がない「完全固定給」の会社を選ぶのも一つの手です。
あなたの考えや働き方に合った企業を選ぶことが大切です。
資格を取得する
不動産営業で収入を上げたい場合、資格の取得も検討してみましょう。
例えば、不動産業界の代表資格である宅建建物取引士(宅建)を取得すれば、会社から資格手当が継続的にもらえます。
宅建士の資格手当の相場は1万〜3万円、多いところでは5万円です。月2万円の資格手当がもらえると仮定すると、「年24万円」も収入をアップできます。
収入アップを実現するには、資格の取得がおすすめです。
なお、不動産業界で役立つ代表的な資格は、以下のとおりです。
- 宅建建物取引士
- 賃貸不動産経営管理士
- マンション管理士
- 管理業務主任者
- 不動産鑑定士
- ファイナンシャルプランナー
- 土地家屋調査士
転職エージェントを活用する
転職エージェントを活用するのも、一つの方法です。転職エージェントを利用すれば、応募先のリアルな情報を知ることができます。
たしかに近年はインターネットの普及により求人情報を自分で見つけて応募することも増えています。しかし、その情報は誇張されていたり、偏っていたりすることもあり、「就職してみたら求人内容と違った」というケースも珍しくありません。
エージェントは企業の人事担当者と直接連絡を取っています。社内のリアルな状況や自分の知りたい情報を得られるだけでなく、企業の選考基準や傾向も把握しているため具体的なアドバイスを受けられます。
特に「未経験の転職活動が不安」という方は、転職エージェントを活用するのもおすすめです。
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不動産営業に向いている人
最後にどのような人が不動産営業に向いているのか確認しておきましょう。不動産営業に向いているのは、以下の特徴を持つ人です。
特徴 | 理由 |
コミュニケーションが得意な人 | 顧客の要望をくみ取り、最適な提案ができるスキルが必要であるため。 |
精神的にタフな人 | プレッシャーやストレスがかかる仕事のため。クレーム対応も多い。 |
体力に自信のある人 | 残業が多く休みも取りにくい業界。長時間労働に耐えられる体力が必要。 |
行動力がある人 | 外出や移動が多く行動力がある人が採用されやすい。 |
目標に向けて行動できる人 | ノルマを達成するための努力を続けられる人が重宝される。 |
勉強が苦ではない人 | 市場の変化が早く、情報をこまめにキャッチアップする必要がある。資格を取得すれば、収入も増やせる。 |
まとめ
この記事では不動産営業はやめとけと言われる理由と、高収入を実現するコツなどを紹介しました。
ノルマがキツいだけでなく、長時間労働やクレーム対応など、精神的・体力的に負担が大きい面もあるため、大変な仕事であるかもしれません。
しかし、不動産営業は30代未経験からでも転職でき、頑張り次第では年収1,000万円を超えられる可能性もあります。不動産営業に興味のある方は、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
もし「不動産営業が自分に合っているのか分からない」「今より高い年収を稼げる職業は他にもないの?」と悩んでいる方は、転職エージェントを活用する方法がおすすめです。
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